2017年6月アーカイブ
ご挨拶
(一社)香川県建築士事務所協会
会 長 富 岡 学
(有)富岡建築研究所
正会員、賛助会員及び関係各位の皆様方には、本協会の活動にご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
ところで、昨年発生しました熊本地震から一年になります。災害関連死の方を含めて多数の尊い命が失われ、また住宅をはじめ多くの建物に被害がありました。香川県においてはこの地震のあった平成28年度より民間住宅の耐震補助制度の補助率や補助メニューが拡大し、前年度までに比べ耐震診断や耐震改修が増加しております。
地震に備えて比較的安価な耐震シェルター・同ベッドについては、今後それらの設置促進を図るために、具体的に「商品や取扱業者、県内で設置する場合の標準的な価格などを一覧にしたリストを作成し、市町の窓口や耐震化の相談会などで配布し、利用を呼び掛ける。また、耐震シェルターなどの実物を市町庁舎などの空きスペースに展示し、導入のイメージづくりに役立ててもらう」と報道されています。
熊本では4月14日21:16にマグニチュ-ド6.5の地震が発生しました。夜が明けた15日に、避難した人々の一部が帰宅しましたが、16日の深夜1:25にマグニチュード7.3の地震が発生し、最初の地震で倒壊しなかった住宅が倒壊しました。このため耐震シェルター・耐震ベッドの中で就寝していれば助かったと思われる命が失われた場合もあったといわれています。
熊本地震は内陸部の震源なので、東日本大震災のような津波の被害はありませんでしたが熊本周辺地域の津波の被害としては1771年の「八重山地震 明和の大津波」があります。これまであまり報道されることはありませんが、石垣島で津波の高さが84. 8mに達し、死者(行方不明)8, 439人(島民の48.9%)の石碑があるそうです。
県内の地震としては、1707年(宝永)、1854年(安政南海)、1946年(昭和南海)があります。
宝永地震では死者28名、倒壊家屋929戸で丸亀城が破損し、五剣山の一峰が崩落、また2m弱の津波で大きな被害が出たといわれています。安政南海地震では死者5名、倒壊家屋2961戸の被害がありさらに、昭和南海地震では死者52人、家屋全壊608戸、半壊2409戸と書かれています。
このように過去の地震発生の状況から、2030年代には起きると予想される「西日本大震災」に備える対策を検討する必要があります。その為には「西日本大震災」を現役として体験するであろう、若い人達にこれからの防災対策とその活動が期待されます。
ところで、昨年の建築士事務所協会全国大会(東京開催)では大内日事連会長の音頭により、初めて企画として「青年話創会2016」が開催されました。香川会ではまだ青年部会を設立していなかったので参加しませんでしたが、今年度より設立に向けて準備を進めております。
今年の全国大会は和歌山市で開催されますが、香川会も参加し、本会の事業並びに会員活動の活性化に努めてまいりますので、会員の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いしたします。
2017年挨拶